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漢方薬の解りやすい説明

【漢方:140番】四苓湯(しれいとう)の効果や副作用の解りやすい説明

投稿日:

四苓湯

四苓湯

ポイント

この記事では、四苓湯についての次の事が解ります。

・患者さんへの説明方法、副作用や注意点

・出典(条文)、生薬構成

・詳しい解説、他処方との鑑別

「名古屋漢方」のムセキです。

本記事は、四苓湯についての解説記事になります。

最初に患者さんへの説明例、その後に詳しい処方解説を載せています。日々の業務で使う資料として、ご活用頂ければ幸いです。

ムセキ
よろしくお願いしますm(_ _)m

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<急ぎの方用>患者さんお客さんへの説明

ムセキ
私が普段行う説明を書いています。

一般的な説明

今日は、四苓湯という漢方薬が出ています。このお薬は、暑気あたり、急性胃腸炎、むくみ等によく使われるお薬です。

今日はどのような症状で受診されましたか?

○○という症状ですね。

お困りの症状に、先生はこれが良いと考えられたようです。このお薬は、身体の中の水の流れを活性化して、症状を改善させてくれますので、一度、試してみてください。

身体が冷えたり、食欲が無くなりますと効き難くなりますので、体調には充分にお気をつけ下さい。

漢方医処方の場合の説明

今日は、四苓湯という漢方薬が出ています。このお薬は、暑気あたり、急性胃腸炎、むくみ等によく使われます。昔は鳥目等にも使われていました。

五苓散という胃腸炎の漢方がありますが、その処方から桂枝という気の流れを良くする生薬を除いたものになります。除くと効果がまとまって、胃腸に対する効果が上がります。

今日はどのような症状で受診されましたか?

○○という症状ですね。

お困りの症状に、先生はこれが良いと考えられたようです。このお薬は、身体の中の水の流れを活性化して症状を改善させてくれますので、一度、試してみてください。

身体が冷えたり、食欲が無くなりますと効き難くなりますので、体調には充分にお気をつけ下さい。

主な注意点、副作用等

冷え

添付文書(オースギ140番)

オースギ四苓湯(外部リンク)

ムセキ
ここから下はゆっくりと読んで頂ければと思いますm(_ _)m

四苓湯についての漢方医学的説明

ムセキ
専門家向けの内容です。

生薬構成

沢瀉0.75g、蒼朮0.75g、茯苓0.75g、猪苓0.75g

出典

不明

解説

今回は、四苓湯の処方解説になります。この処方は、一般的に暑気あたり、急性胃腸炎、むくみ等に使われています。

本処方は同名処方が温疫論出典とされていますが、処方構成が異なる為に出典不明となります。

構成生薬を見ていきます。構成生薬は、それぞれ

利水:沢瀉、蒼朮、茯苓、猪苓

の様になります。五苓散より桂枝を抜いた処方ですね。

桂枝という生薬は、処方中に有るか無いかでその効果の現れ方が全く違います。桂枝という生薬は、気を裏から表へ持ち出す働きがあります。

ですので、その気の流れに乗って他の生薬の効果範囲も表や上焦の方に引っ張られます。逆に抜かれるという事は、裏の水毒を主にさばく処方という事になります。

桂枝が無いという事は、表証の存在が無い事を示しています。つまり、頬が桜色等の逆上せ症状は無く、発熱頭痛も軽度またはありません。

また、半夏や竜胆、防已等の湿邪や湿熱を除く生薬は配されておりません。

つまり、ドロドロネトネトした粘り気のある水の毒では無く、サラサラした水が対象という事が解ります。

更に、蒼朮の特徴というのは脾胃の水毒を除いて気を発散しますので、主に中焦の水毒が目的である事が解ります。

それらの所見は、胃の水滞がメインですので、喉の渇きと悪心、嘔吐がメインとなります。

上の3つの特徴を合わせてまとめますと、四苓湯の目標は「逆上せや頭痛発熱などの表証が無く、脾胃や肌肉を中心とした中焦のサラサラした水毒をさばく処方で、悪心嘔吐、喉の渇き等の所見があるもの。」となります。

本処方は、応用で水の飲み過ぎによる嘔吐、鳥目等に使用されます。

また、裏寒や脾虚の甚だしい場合は不適になりますので、注意が必要です。

鑑別

四苓湯と他処方との鑑別ですが、代表的なものに五苓散、猪苓湯、真武湯があります。それぞれについて解説していきます。

五苓散

四苓湯は五苓散から桂枝(桂皮)を抜いた処方であり、鑑別対象となります。

解説の所でもご紹介しましたが、桂枝という生薬は非常い癖があります。裏から表へ気を持ち出す効がありますので、諸薬の効果は上へ引っ張られます。

ですので、表証(逆上せ、頭痛発熱等)がある場合には入れる事を検討すべきで、逆に裏の手当てをしたい場合は用いるかどうかを吟味する必要があります。

四苓湯と五苓散の使い分けは、ただ一点「表証があるかどうか?」で問題ないでしょう。

頬が桜色、頭痛発熱等の所見があれば五苓散、無ければ四苓湯というのが鑑別ポイントとなります。

参考記事
【漢方:17番】五苓散(ごれいさん)の効果や副作用の解りやすい説明

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猪苓湯

四苓湯と猪苓湯は構成生薬が似ている為、鑑別対象となります。

猪苓湯は、滑石という生薬が入り、裏熱実の処方として膀胱炎に使用されます。しかし、その実態は心熱(胸部の熱)を取る処方ですので、顔色が全体的に赤くなります。

湿熱という熱を持った水毒を除く処方となります。心腎の流れを回復する処方とも言えます。結果、心熱や膀胱等の裏熱が取れてきます。

四苓湯はその様な熱所見は無く、逆に脾胃の湿邪がありますので嘔吐や悪心が出てきます。その辺りで鑑別が可能となります。

参考記事
【漢方:40番】猪苓湯(ちょれいとう)の効果や副作用の解りやすい説明

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真武湯

四苓湯と真武湯は使用目標が似ている為、鑑別対象となります。

真武湯は水毒を除く処方の中でも、寒水と呼ばれる裏にある冷たい水を除く為の処方となります。温陽利水の処方とも言われます。

逆に、四苓湯には身体を強く温める生薬はありませんので、冷えの所見はありません。

その辺りで鑑別が可能となります。

参考記事
【漢方:30番】真武湯(しんぶとう)の効果や副作用の解りやすい説明

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苓桂朮甘湯

四苓湯と苓桂朮甘湯は使用目標が似ている為、鑑別対象となります。

苓桂朮甘湯は、逆上せ等の表証があり、上焦の水毒による眩暈に使用されます。

四苓湯には桂枝が入りませんので表証の存在は無く、眩暈も出現しません。

その辺りで鑑別が可能となります。

参考記事
【漢方:39番】苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)の効果や副作用の解りやすい説明

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お読み頂きありがとうございます。

ムセキ
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