名古屋を中心とする東海地方の漢方医学と、それに基づいた健康・美容情報等をご紹介します。

名古屋漢方

漢方的健康情報

漢方でのアトピー治療はこの方法がお勧めです。

投稿日:

こんにちは、「名古屋漢方.com」のムセキです。今回は、治療に手を焼く「アトピー」に対しての漢方治療を記事にしたいと思います。

ムセキ
アトピーは治療に時間がかかり、本当に辛い病気です。

西洋医学的治療でも、ステロイドと保湿剤を塗り続ける方法しか今の所無く「結局は抑えているだけ」という治療になっています(ステロイドは外用ならリバウンド以外、そこまで副作用を心配しなくても大丈夫ですが)。

治らないよね?

アトピーに猪苓湯が良いって最近聞くけど?

ムセキ
漢方治療の目標としては、「体質改善」一つだけです。

結局、漢方も一時しのぎにしかならない事も多く、「飲んだから治る」というのは本当に稀です。題名にも入っていますが、「薬で症状を緩和させている間に生活改善」して体質改善するのが一番です。

漢方薬の治療と生活改善、体質改善について、どういう風にしていけば良いのか書いていきます。

よろしくお願いします。

スポンサーリンク

皮膚の炎症は肺の炎症

ムセキ
まずは何処をどうすれば良いか?を考えます。

皮膚という部分は、陰陽五行説的には肺のグループに入ります。

肺という臓器は、漢方的には「身体内部の全ての「結果」が出る所」となっており、そのグループに入る皮膚も、その考え方で治療していきます。

逆に言いますと、皮膚の炎症があるという事は、「身体の何処かに何らかの問題がある」と考えます。

ですので、アトピーに限らず、皮膚の病気は大体別の所を治療して良くなることが多いです。

漢方での治療方針(戦略)

ムセキ
この部分は「戦略」になりますので、大まかな方針を書いていきます。

漢方薬を出す場合の治療方針ですが、結局の所「肝火旺→木侮金を抑えるのにどうすれば良いか?」を考える事が重要と私は考えています。

「肝火旺→木侮金」というのは、「ストレス等の怒りの邪気で皮膚&粘膜を焼き尽くす」という事です。

漢方処方は、結局体質に合わせて出しますのでこれが良いとは中々言えませんが、肝鬱を取る、湿熱を除く、お血を取る、理気させる、利水させる等の瀉剤(攻撃剤)を使う場合、それを使った結果、肝火が治まると言った結果になる事が大事です。

また、補剤(防衛剤)を使う場合は、「肺気が充実し、ストレス負けしないように皮膚を丈夫にする」事を主眼にします。

大体、この二つは表裏の関係ですので、現実にはどちらの方向もフォローする漢方を使う事が多くなります。

漢方での治療方針(戦術)

ムセキ
この部分は「戦術」になりますので、具体的方法を書いていきます。

瀉剤(攻撃剤)

瀉剤は、使用条件を念頭に置きます。具体的には、脾虚、裏寒が無い事を確認してから使います。アトピー治療で私がよく使うものを下記で挙げていきます。

柴胡剤系統がメインになりますが、一貫堂処方は使いやすいですね。

瀉剤でよく使う漢方処方

竜胆瀉肝湯、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、乙字湯、安中散、芎帰調血飲、甘麦大棗湯(条文的には瀉剤)、十味敗毒湯、清心蓮子飲、加味逍遥散、滋陰至宝湯、猪苓湯、川芎茶調散、消風散、通導散等

補剤(防衛剤)

補剤は、裏寒→脾虚→裏虚→気血両虚→血虚腎虚の順に見て考えています。勿論、最優先が裏寒です。

気血両虚までは、頑張ればすんなりと行けますが、血虚腎虚まで身体が回復する患者さんは中々見えないのが現実です。

アトピー治療で私がよく使うものを挙げていきます。

補剤でよく使う漢方処方

真武湯、人参湯、四君子湯、六君子湯、補中益気湯、清暑益気湯、小建中湯、黄耆建中湯、当帰建中湯、帰耆建中湯、十全大補湯、人参養栄湯、四物湯、芎帰膠艾湯、連珠飲、当帰芍薬散、牛車腎気丸、六味地黄丸、味麦地黄丸、知柏地黄丸、等

やはり生活改善が根本治療

色々と漢方処方はありますが、難点は、治療が長引けば長引く程お金がかかるという事です。

ですので、漢方を使っていて症状が改善している間に、生活改善して体質改善するのが一番だと思っています。

次の見出しで、生活改善について書いていきます。

アトピー治療の生活改善法「裏寒の治療」

ムセキ
アトピー治療の第一歩です。

ここからが今日の本題です。アトピー治療に漢方というのは、「漢方で体質改善」というよりは「漢方医学の知識を元にした生活改善をして体質改善」というのが正しいです。

漢方は方便という訳です。

アトピー治療の生活改善方法ですが、まずは裏寒対策です。ここからまずは始めます。

裏寒に関しては、別記事で書いていますので、ご参考下さい。

アトピー治療の生活改善法「胃腸の治療」

ムセキ
裏寒の次は脾(胃腸)を何とかします。

次に気を付けるのは、胃腸です。脾虚と漢方では言います。

胃腸を整えるには、とにかく「胃腸に重い食べ物を極力食べない。」これに尽きます。

甘いもの、脂っこいもの、刺激物、冷飲食が巷には溢れています。これらは、身体を冷やして毒を身体に溜めます。

極力それらを少なくして、和食、ごはん、味噌汁を中心にして食べていくと良いと思います。

結局はアトピー治療も複利ですので、続ける事が大事です。

アトピー治療の生活改善法「ストレスを少なくして早く寝る」

ムセキ
ストレスを少なくすると、邪気が減るので痒みが減ります。

この見出しは、題名の通りになります。ストレスを少なくして、早く寝る事が重要です。

仕事や家庭等、中々除けないストレスも多いのですが、身体の状態を優先して、早めに休むことが大事です。

この事は睡眠にも重要で、睡眠不足になるとよく「お肌が荒れる」と言います。本当にその通りで、アトピーも悪化します。

専門的には、身体の陰が不足してカラカラに乾いてしまうのが問題となります(乾いた所に熱を持つ)。

アトピー治療の生活改善法「適度な運動」

ムセキ
これが出来るかどうかでアトピー予後が変わります。

アトピー治療の本丸です。一日一回、ストレッチをして筋肉を緩め、その後に1時間程度散歩する事を私はお勧めしています。

この散歩をすると、身体の毒が知らず知らずのうちに抜けていきます。ストレスも抜けますので一石二鳥です。是非お試しください。

実話です。

ムセキ
以上の方法は、私が実際にやった方法です。

実は、私もアトピーがあります。私が名古屋に住んでいる頃に、漢方の師匠先生に習いながら、自分でも飲んでみて、これらの事を実践しました。

結局、体重も運動しない頃に比べて10kg近く落ち、肌の調子も非常に良くなりました。アトピーは生活習慣病だと私は確信しています。

下記のリンクから行けますが、お肌を良くする記事も書いていますので、ご参考頂ければと思います。

お読み頂きありがとうございます。

ムセキ
他の記事も宜しくお願い致します。

以上です。少しでも参考になれば幸いです。以下より、他の漢方記事が検索できますので、宜しければご活用下さい。

参考記事
目次

続きを見る

Copyright© 名古屋漢方 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.