こんにちは、ムセキ(@nagoyakampo)です。
漢方医学が専門分野の薬剤師です。
最近(令和3年9月時点)ニュースでは見ない日が無い新型コロナですが、最近はワクチン接種が進んで助かる方も増えています。
しかし、コロナワクチンの副反応の問題も大きくクローズアップされ、最近では解熱鎮痛薬を使用するケースが多くなっています。
私も医療者摂取枠で6月17日に2回目のワクチンを打っていますが、漢方の立場では解熱鎮痛薬は悪手と判断し、飲まずに漢方ケアのみで乗り切りました。
結局、漢方での対策をした結果、ワクチン接種2回共に次の日発熱無しで普通に仕事に出て帰って来ました。
きちんとした研究ではありませんので話半分に聞いて頂ければと思いますが、私の行った漢方ケア方法はお金かからず安全な為、個人的にはかなり有用と感じています。
今回の記事では、僕が実際に行った漢方ケアは勿論の事、新型コロナワクチンに対する向き合い方等も含めて詳しく紹介していきますので、よろしくお願いいたします。
本記事は、以下の構成になっています。
コロナワクチンは「安心安全」ではない。
リスクの比較が大事
コロナワクチン接種は身体内部を冷やす
漢方視点のコロナワクチン副反応対策
コロナワクチンを接種をしよう。
テレビ等のマスコミに呼ばれる様な先生は、「ワクチン接種を!」と繰り返し発言されています。
ですが、そのリスクについて大きく取り上げている方はあまり見えません。
「ワクチンは安心安全ですよ!」との印象を持ってもらいたいのでその様な状態になっているのでしょうが、それだとリスクが不透明で逆に不安になります。
不安を少なくするにはどうすればいいか?
それは、ワクチン接種のリスクを見ないのではなく、リスクとベネフィットを天秤にかけて新型コロナ感染とワクチン接種のどちらが良いかを自分自身で選ぶ事ではないでしょうか。
私は、自分が勉強した漢方の知識を使って、リスクを可能な限り減らしてワクチン接種を受けました。そして、運が良い事に高熱も出ず翌日に仕事にも行けて今に至っています。
本記事では、その方法について、詳しくご紹介していきます。
少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。それでは、どうぞご覧ください。
スポンサーリンク
コロナワクチンは「安心安全」ではない。
ワクチン推進派の人の言動をネット上で見ていますと、副反応をなるべく問題ない様に見せて「ワクチン打て打て」みたいな発現が多い事に気がつきます。
確かに、ワクチン接種のメリットというのは計り知れないものがあります。コロナウイルスへの対抗策は、現時点ではこれが一番です。
ですが、接種した為に亡くなられた方も見える訳で、数が少ないからといって過小評価する訳にはいけません。
しかし逆に、ワクチン接種をしない場合の事を考えるとどうでしょうか。「単なる風邪」と思ってワクチンを受けず、新型コロナ感染で重症となりそのまま帰ってこない方も見えます。
結局の所、ワクチン接種するしない、どちらもリスクは存在するという事が解ります。
リスクの比較が大事
上の見出して、ワクチン接種するしないどちらもリスクが存在するとご紹介しました。
結局どちらかを選ばないといけない訳ですから、それぞれのリスクを比較して決断しないといけません。
まず、重篤な副反応の割合と新型コロナ感染症での重症化を考えてみます。どちらの方がよりリスクが高いでしょうか。
考えるまでも無く、新型コロナ感染症罹患の方がリスク高です。ですので、ワクチン接種はした方が良い、という事になります。
とは言え、ワクチン接種で起こる副反応も怖いですよね。そのリスクを取ると決めたからには、ワクチン接種のリスクを減らす事も考える必要があります。
ワクチン接種のリスクで一番怖いのはアナフィラキシー症状です。打ってすぐに現れる急性のアレルギー反応ですね。これは受けてみないと解りません。
実は、このアナフィラキシー症状への対策は、ワクチン接種のプログラムに組み込まれています。15分の待機時間がそれに当たります。
アナフィラキシー症状はワクチン接種してすぐ起こります。ですので、その時間にすぐに対処出来るようにしている事で、その対策になります。
問題はアナフィラキシー症状以外の、次の日や数日後にまで続く発熱やだるさといったワクチンの作用(副反応)です。
現在は、ワクチン接種後の発熱に解熱鎮痛薬が使用されていますが、漢方の視点では悪手と考えられます。
その理由は、次の見出しでご紹介します。
コロナワクチン接種は身体内部を冷やす
新型コロナに限らずワクチンの基本的性質は、弱毒若しくは無毒化された抗原を体内に入れ、ウイルス若しくは細菌への免疫を獲得するというものになります。
とすると、漢方医学的立場で見た場合、ワクチンは邪気という扱いになります。
基本的に風邪等の感染症の漢方医学的分類は、傷寒(しょうかん)という身体を冷やす邪気か温病(うんびょう)という熱を持ち身体を乾燥させる邪気の2つに大別されます。
ワクチンの種類によって、これらはどちらかに分類されます。
さて、コロナワクチンはどちらでしょうか?
私がコロナワクチンを受ける前までは、温病と思っていたのですが、一回目摂取した瞬間に身体が冷えた為、私は傷寒と判断しました。
そして、身体をそこまで動かさない現代人は、強い傷寒に晒されると身体の中心が冷える裏寒(りかん)という状態に陥ってしまうとも考えています。
ワクチン接種で、多くの方が裏寒で且つ、熱が出る状態である「裏寒外熱(りかんがいねつ)」の状態になり、熱が出ているものと踏んでいます(熱の出ない裏寒もあります)。
裏寒外熱について少し補足しておきます。裏寒外熱は、身体の中心が冷えて、逆にその周りが熱くなっているという状態です。
発熱もしてきますので、一見「熱を取らないといけない!」と思ってしまうのが落とし穴になります。
裏寒を見抜くポイントは、身体の中心部分を表していると考えられる部位(足首、手首等の骨の出る関節部、乳頭と乳頭の結んだ線の中心部である壇中)が冷えている事、何となく元気が無い、顔の中心が青黒く(青白く)冷えている等です。
裏寒は、汗を出す葛根湯や解熱剤を飲む、激しい運動、無理をする、ストレス等で悪化します。
場合によっては命に関わる事もありますので、摂取して数日は無理されない方が良いでしょう。
ここまで読まれて、「冷えて熱が出る事って本当にあるの?」と思われる方も見えるかもしれません。
文献をご紹介します。傷寒論という漢の時代に書かれた漢方の書物の通脈四逆湯や真武湯の条文を見てみましょう。
通脈四逆湯
「少陰病,下利清穀,裏寒外熱,手足厥逆,脈微にして絶せんと欲し,身反て悪寒せず,其の人面赤色にして,或は腹痛,或は乾嘔,或は咽痛し,或は利止んで,脈出でざる者は,通脈四逆湯之を主る」
真武湯
「太陽病,汗を発し,汗出でて解せず,其の人なお発熱し,心下悸,頭眩,身潤動,振振として地に倒れんと欲する者は,真武湯之を主る」
となっております。赤文字になっている所が非常に重要な所です。
何が言いたいかと言いますと、上の様な附子を含む身体の中心部を温める処方においても、発熱が使用目標になっているという事です。
もっと言いますと、裏寒で身体の中心が冷えていて、身体の中心部以外の部分に熱を持つ裏寒外熱という病態があるという事を示しています。
この裏寒外熱の怖い所は、症状として表れにくいという所です。知らず知らずのうちに身体が冷えている事も非常に多くあります。
その時に無理をしたり、解熱剤を飲んだりして身体の中心が冷えてしまうと、取り返しのつかない事になる場合もあります。
ワクチン接種後に、私は裏寒になりました。エビデンスが有る訳ではありませんが、恐らく同様の事が全世界で起こっている可能性があります。
そうしますと、上記の様に解熱剤を飲んで熱を下げて仕事に行ったり、トレーニング等身体に負荷のかかる事を行うのは悪手になります。
とにかく、ワクチン接種後は身体の中心が冷えている事が考えられますので、更に身体にムチを打つ行為は止めた方が出来るだけ避けた方が良いでしょう。
次の見出しでは、今までの流れを踏まえてコロナワクチン副反応に対するケア方法をご紹介します。また、漢方視点から見た解熱剤を使うタイミングについても、ご紹介します。
漢方視点のコロナワクチン副反応対策
ワクチン接種後の副反応ですが、私は裏寒という身体中心部の冷えが起こる事が予め解っていたので「温裏(おんり)」という対策をしました。
身体を温めるという治療は、漢方医学では大きく分けて3種類あります。
①身体内部を温める
②身体の表面を温める
③身体の内部と表面を温める
①の身体内部を温めるのは、附子(ぶし)や乾姜(かんきょう)といった生薬が主体の処方(人参湯、四逆湯、真武湯)を飲む他、足湯をする、レッグウォーマーで足首を冷やさない、太渓(たいけい)にお灸をする、等があります。これが温裏という方法になります。
ちなみに、私は「せんねん灸太陽」という火を使わないお灸を使用しました。無理に使う必要はありませんが、あると日中何処でも身体を温める事が出来るので便利です。
②の身体表面を温めるのは、桂枝や麻黄が入った処方を飲む、運動をする等があります。漢方で表面(表)と出てきたら、機能と思って下さい。
表を温めるには、身体内部の裏が温まっていて初めて出来ます(裏のエネルギーを表に持ち出している為)。
③に関しては、身体内部を温める附子や乾姜と身体の表面を温める桂枝や麻黄の両方が入った処方が該当します。
この場合、最終的に身体内部の裏のエネルギーが表に持ち出されますので、②の身体の表面を温める事と同じです。
上記より解ります通り、ワクチン接種後の身体内部の冷えには①の「身体内部を温める」方法が正解という事になります。
そもそも、漢方の発熱には2種類、実熱(じつねつ)と虚熱(きょねつ)の2つがあります。
本当に熱邪があって発熱している場合が実熱、身体に何かしらの不足があって、その不足が原因で発熱している場合が虚熱です。
つまり、ワクチン接種後の発熱は虚熱である可能性が高いという事です。ですので、解熱剤ではなく温裏が大切という事になります。
最後に、解熱剤を使用するタイミングについてご紹介します。
解熱剤を使用するタイミングは、足湯やレッグウォーマーで裏寒対策をしても熱が下がらず、38度後半や39度になってきた時です。
温裏をしても熱が下がらないという事は、実熱である可能性が高いので解熱剤の適応となります。
そして、熱が下がり始めたらすぐにまた足湯等で身体の中心部を温めて身体の中心部を冷やさない様にします。
この様に、漢方視点では、最初に足湯やレッグウォーマーで身体内部を温めて、それでも発熱したら解熱剤、という方法が一番無難な方法になります。
これからワクチン接種をされる方は、是非検討してみて下さい。
コロナワクチンを接種をしよう。
ワクチン接種には副反応というリスクが伴いますが、打たないリスクも考えるとやはり打っておいた方がベターです。
結局の所は個人の判断になりますが、新型コロナに感染して苦しむ確率と、ワクチン接種での副反応で苦しむ確率。
どちらを選ぶかは答えが出ている様なものではないでしょうか。
しかし、スタンダードな副反応対策は、漢方視点からでは逆効果になる事も多いのが現状です。
逆に言いますと、熱の出る原因が2種類ある事や足湯やレッグウォーマーで温裏を行うという奥の手を知っていればこそ、解熱剤を安全に使用出来るとも言えます。
解熱剤はとにかく伝家の宝刀ですので、みだりにポンポン使うものでもありません。使いどころを間違えずに、「実熱である」という事を確かめた上で使う事が大切です。
さいごに
実は、新型コロナ関連の記事は、当初書く予定ではありませんでした。
しかし、漢方視点から見てあまりにも危ない副反応対策をしていて、目も当てられない状況でしたので、周りの方々の勧めもあり記事にしました。
反ワクチンを叫ぶのも気持ちは解りますが、新型コロナに感染して苦しまれている方々を考えますと、少しでも安全対策をしてコロナワクチンを接種するのが正解と私は考えます。
温裏はお金も殆どかかりませんし、簡単に出来ます。是非試してみて下さい。
本記事が、皆様の健康な生活の助けになる事が出来たら幸いです。
臨床寄りの漢方資料
実践向きの良い本を私も探しているのですが、特に初心者向けとなると中々ありません。中には「初心者向け」を謳っている本もあるのですが、私はちょっとお勧めできません。
現代語で総合的かつ実践向きのとなると、高いですけど「漢方診療三十年」「臨床応用 漢方処方解説」位でしょうか。この2冊は、臨床をする上で道しるべになってくれる本です。
後は、手前味噌ですが、私のnoteがお役に立てるのではないかなと思います。それぞれ「心構え」と「ドラッグストアでの漢方の選び方」についての内容です。
調剤に従事される薬剤師の方でしたら、私の編集した「漢方服薬指導ハンドブック」や本ブログに服薬指導用のデータベースもありますので、そちらもご活用頂くという手もあります。
「説明しか出来ない」と思われるかもしれませんが、条文や生薬の薬効をじっくりと押さえながら読み込む事で、また趣深い勉強が出来ます。
【サンプル有】漢方服薬指導ハンドブックのご紹介
「漢方薬の効果や副作用の解りやすい説明」データベース
また、漢方の勉強の仕方は、下記の記事にて詳しくご紹介しています。本記事と併せてお読み頂けると幸いです。
漢方の勉強方法について
以下より他の漢方記事が検索できますので、宜しければご活用下さい。
目次
続きを見る
それではまた!ムセキ(@nagoyakampo)でした。