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冷え症の種類と改善法。寒い冬を乗り越えるコツをお話します!

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辛い冷え症、何とかならない?

冬に本当、酷くなって。病院に行っても治らないし、どうすれば良いか解らない・・・。

というお悩み、ありませんか?

「名古屋漢方.com」のムセキです。今日は、寒い冬に悪化する「冷え症」について、その種類と改善法、養生法についてお話します。

私が漢方医学を本格的に勉強して10年以上が経ちます。名古屋に非常に腕の良い漢方のお医者さんが見えるのですが、その先生に押しかけ弟子として診療見学や勉強会に参加させて頂いています。

中でも、先生は「一番重要なのは、裏寒(りかん)という身体の芯の冷えを見逃さない事です。現代人は本当に身体の芯が冷えていて、それに気づかず無理をして悪化させています。ムセキ先生も患者さんに色々と指導すると思うけど、冷えには本当に気をつけて下さいね。」と仰られ、冷え症の怖さを丁寧に教えて下さいました。

「この知識を自分の中だけで閉じ込めておくのは非常に勿体ない、何とかシェア出来ないかな?」と思い、この記事を書きました。

この記事では私の漢方の知識を総動員して冷え症に対する改善法を書いています。少しでもご活用頂ければ幸いです。

ムセキ
特に、女性の方は冷え症が大敵です。

生理痛等も、身体を温めるだけで楽になる事も多いです。是非、お読みください。

この記事を簡単にまとめますと、

ポイント

1、漢方学的に見た各冷え性の紹介

2、一番気を付ける冷え症が「裏寒」である理由

3、裏寒を改善する生活について

4、裏寒をケアする方法

になります。

ちなみに、私の場合、冷え症の症状はこんな感じでした。

ポイント

1、やる気が出ない、身体がだるい、ずっと寝ていたい

2、冷や汗が出る、胸を触ると冷たい

3、精神的に落ち込みやすい

4、足首が冷たく、夜中にふくらはぎが痙攣する

この記事でお話する改善法で、上記の症状がとても楽になりました。簡単に出来る方法ばかりですので、皆様も是非お試しください。

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漢方学的に見た各冷え性の紹介

ムセキ
漢方的には、冷え症には色々種類があります。

「冷え症」と一言で言えばそれだけですが、漢方学的に見た場合、冷え症には色々と種類があります。

先にどのような冷え症があるかをご紹介します。

ポイント

冷え症の種類

・身体の中心部の冷え(裏寒:りかん)

・身体の表面の冷え(表寒:ひょうかん)

・血の冷え(肝陽虚:かんようきょ)

・胃の冷え(胃寒:いかん)

・肺の冷え(肺寒:はいかん)

・怒りによる冷え(肝鬱:かんうつ)

・熱の詰まりによる冷え(熱厥:ねっけつ)

凄く多いですよね・・・。各冷えの種類について、それぞれ説明していきます。長くなりますので、クリックで開けるようにしてあります。

ムセキ
必要な部分だけお読み頂ければと思います。

「身体の中心部の冷え(裏寒:りかん)」とは(クリックして下さい)

一番危険な冷え症。身体の中心部が冷えてきます。また、その状態で身体の表面が熱くなる事もあります。

身体の表面が熱くなっているので、その状態を「身体に余計な熱がある。」と勘違いして熱取りの漢方を出して悪化させてしまう治療家が非常に多いです。

また、この状態の時は、運動や入浴を行うと逆に身体が冷えてしまうという特徴がありますので注意が必要です。

裏寒を知っていればそういう事は無いのですが、まだまだ漢方家の中でこの状態を知らない(もしくは軽視している、誤認している)先生が少なくないのが現状です。

裏寒を見抜くポイントとして、壇中と呼ばれる胸の中心のツボの冷え、手首足首を中心とする関節の冷え、顔の中心が青黒い、下腹部の冷え等があります。

この状態を治す漢方薬は、附子理中湯(ぶしりちゅうとう)、真武湯(しんぶとう)、四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)、茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)等があります。

また、この状態は、後で詳しく書きますが足湯やレッグウォーマー等で足首だけを温める事で良くなります。

「身体の表面の冷え(表寒:ひょうかん)」とは(クリックして下さい)

表寒というのは、身体の表面が冷たい状態です。裏寒の様に身体の中心は冷えていないので、命に関わる事はありません。

風邪をひいた時によくなります。発熱や悪寒、悪風(風を嫌がる)、逆上せ(頬が桜色)等が特徴になります。

この状態を治すには、桂枝湯(けいしとう)、葛根湯(かっこんとう)、麻黄湯(まおうとう)等があります。

また、入浴やジョギング、ウォーキング等をする事でも良くなります。

「血の冷え(肝陽虚:かんようきょ)」とは(クリックして下さい)

血が冷えて起こる冷え症もあります。漢方の用語で、肝陽虚と言います。

肝陽虚というと「?」となると思いますが、血が冷えて血流が悪くなり、それが原因で手足の先が冷たくなり、しもやけやあかぎれが起こる状態です。

このタイプの冷え症は、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)で治ります。

当帰という生薬で、血を温めます。

また、肝陽虚を原因とする冷え症は、身体の表面の冷え(表寒)や、胃の冷え(胃寒)も併発しておりますので、温かいものを少なめに食べて、ウォーキング等で身体を動かすと良くなります。

「胃の冷え(胃寒:いかん)」とは(クリックして下さい)

「胃が冷えても冷え症が起こるの?」と不思議に思われるかもしれません。

胃という臓器は身体の裏側になり、その臓器が冷えてしまうと、全身に熱が行き渡らなくなって手足が冷えてきます。

また、片頭痛が起こりやすくなります。この状態を治す漢方は呉茱萸湯(ごしゅゆとう)になります。

冷たいものを控えて温かいものを食べる事が、この状態を良くすることに繋がります。

「肺の冷え(肺寒:はいかん)」とは(クリックして下さい)

大人ではあまり見られないのですが、子供にはしばしば見られます。顔が青白くなり、下痢を繰り返すといった状態になります。

この状態を治すには、人参湯(にんじんとう)や附子理中湯(ぶしりちゅうとう)を使います。

「怒りによる冷え(肝鬱:かんうつ)」とは(クリックして下さい)

ストレスで怒りがある場合も、冷え性になる事があります。

この状態は、漢方的に言いますと「肝鬱」と言い、熱の邪気が肝に溜まって上下で新陳代謝が分断されてしまっています。

上半身は熱くなり下半身が冷えて来るという症状が出てきます。この状態を治す代表的な漢方に、「四逆散(しぎゃくさん)」と言う薬があります。

この漢方は、肝に溜まった悪い熱を取り去って身体の新陳代謝を復活させる働きがあります。

薬が無い場合は、とにかくストレス発散が必要になります。カラオケに行ったり、大声で叫んだりして、イライラを発散させる事で治ります。

「熱の詰まりによる冷え(熱厥:ねっけつ)」とは(クリックして下さい)

あまり見られない冷え症ですが、上半身に熱が詰まって冷え症になる事もあります。

頭痛や不眠などがあり、その症状と共に下痢などの冷え症状が起こってきます。冷え逆上せ症状が出る事もあります。

このような状態を治す漢方に猪苓湯(ちょれいとう)があります。

膀胱炎の薬として有名ですが、傷寒論という漢方の本には「心煩と言う精神不安と下痢」といった、上半身に熱があって下半身が冷えている状態に使う薬として紹介されています。

一番気を付ける冷え症が「裏寒」である理由

ムセキ
冷え症の中でも、非常に危ない状態です。

前の見出しで色々な冷え症をご紹介しましたが、その中で一番危ない冷え症が「裏寒」になります。

普通、身体が冷えていたら、運動をすれば身体が温まりますが、裏寒の場合は運動すると身体が冷えてきます。

「え?」と思われる方もお見えだと思いますので、例を挙げます。正月等、冬の駅伝で長い区間を走っている選手が、ゴール手前でフラフラになって倒れてしまうという事がよくあります。

この状態は、解説者の方が「箱根の寒さに負けましたね。」と言っていますが、本当の原因は「身体の中心のエネルギーの枯渇」です。

これは雪山で遭難した場合と同じ事で、生命に危険の迫った非常に危ない状態になります。

この状態に近い事が、実は私たち現代人の身体の中で起こっています。

日々の非常に大きなストレス、冷飲食、刺激物、薬の過剰投与等が裏寒を引き起こします。

この状態になりますと、身体の芯を温めるという治療以外無効か、若しくは裏寒を悪化させてしまうだけになります。

「漢方や鍼灸なんて効かないよ。」というのは、その薬に効果が無い訳ではなく、現代人である私たちの身体の状態にその原因があるとも言えます。

裏寒を改善する生活について

ムセキ
裏寒の改善は、ちょっとした事で可能です。

裏寒という身体の中心の冷え症を改善する生活ですが、以下の3つの事に気を付ければ大丈夫です。

ポイント

① レッグウォーマー等で足首が冷えないように注意

②冷たいもの、甘いもの脂っこいものは少な目にする

③早く寝る等の生活改善

を行って頂ければ大丈夫です。具体的にお話します。

① レッグウォーマー等で足首(下半身)が冷えないように注意

裏寒という冷え症は、身体を動かしたりお風呂に入ると悪化します。ですので、冷やさない為の方法や部位に注意が必要となります。

結論を先にお話しますと、足首を中心とする下半身のみを温めて冷えないようにする事が大切になってきます。要は足首を温めるケアが良いという事になります。

一番手っ取り早いのはレッグウォーマーをはいたり、股引(ももひき)や腹巻を使用する事です。

裏寒は、日頃からそうならないよう注意して予防しておく事が一番の対策になります。

レッグウォーマーは、Amazonに丁度良い大きさでシルクのものが売っていますので、ご参考下さい。

股引は綿のものを選ばれると保温力が良いです。腹巻も、シルクのものがAmazonにありましたので、ご紹介致します。

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② 冷たいもの、甘いもの、脂っこいものは少な目にする

単に「冷飲食を避ける。」という事では無く、漢方的には「胃腸の調子を使う事自体が、身体を冷やす原因になる。」と考えます。

これは荒唐無稽な話という訳ではなく、「消化を行うのは、身体に元々あるエネルギーである。」というのがその理由になります。

特に、冷たいもの、甘いもの、脂っこいものは消化に時間がかかりますので、それらを摂ると日常的に身体が冷えやすくなります。少な目に楽しむのがコツと言えます。

③早く寝る等の生活改善 

日頃、よく「身体が冷えやすいですが、根本の元気というのはどうやったら守る事が出来るますか?」というご質問を頂きます。

その質問を頂いたら、私はいつも「寝る事です。」とお答えしています。

簡単にお話しますと、身体の根本の元気が少なくなると裏寒になりやすくなり、身体が冷えます。

回復させるには寝る事が一番のケアになりますので、体調と相談しながら自分の寝たい時間より「早めに寝る」事が大事です。

裏寒をケアする方法(足湯、お灸)

ムセキ
身体の中心だけを温めるのがコツです。

最後に、効果的に身体を温めて裏寒を改善する方法をお話します。この裏寒という冷え症を改善する方法は、「とにかく足首を温める。」事に尽きます。

足湯とお灸の二つの方法をご紹介しますので、身体が冷えた時に試してみて下さい。

足湯

裏寒を改善する方法としては、足湯が一番です。足首まで浸かるようにバケツに41度位のお湯を入れ、20~30分位足湯をします。

本を読んだり、テレビを見たりしているとそれ位の時間はすぐに過ぎてしまいますので、「ながら足湯」はお勧めです。

足湯をしてみて身体が楽になれば良いのですが、まだまだ足首が冷たいという方は、追加でお湯を足して身体が温まるまで足湯しましょう。

どんなバケツでも良いのですが、ネットでは足湯専用のものが売られていますのでご参考下さい。

イノマタ化学 足湯専科 パールグリーン

お灸

冷え取りのツボが足首にありますので、足湯をする時間が無い時、外出時に身体が冷えた時に便利です。

そのツボは「太渓(たいけい)」と言い、足首の内くるぶしからアキレス腱側に指2本分ズレた所で、軽く押すと脈を感じる部分です。

ここに、「せんねん灸太陽」という火を使わないタイプのお灸がありますので、そこにお灸します。

せんねん灸太陽は、効果の持続時間が2時間位ありますので、長時間温める事が可能です。

せんねん灸 太陽 火を使わないお灸 12個入

ムセキ
この記事が、寒い冬を乗り越える助けになれば幸いです。

お読み頂きありがとうございます。

ムセキ
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以上です。少しでも参考になれば幸いです。以下より、他の漢方記事が検索できますので、宜しければご活用下さい。

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