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温胆湯類解説

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温胆湯類の特徴

ムセキ
肝で考えを司り、胆で決断を司ります。

胆を温めると言われる温胆湯だが、特徴が他のカテゴリーで分類できない為、独自に項目を設けました。

胆という腑は、決断を主り、肝の裏に当たります。

肝とは反対に、気を下げる方向に導く働きを持ちますが、機能不全となった場合は結果として同じ状態を示す事が多くなります。

即ち、肝に異常がある場合に上熱下寒の状態を呈するのと同じく、胆が動かなくなった場合も、気が下に下がらない為に上熱下寒を呈します。

また、胆が流れない場合は胃が詰まり、心胸郭に熱を持つ事が多くあります。

特徴は、胃部不快感、怖い夢を見る、決断できない、迷いやすい、理由無く不安(恐れ)等となります。

胆の疎通を改善する生薬は、以下のようなものがあります。

竹筎、酸棗仁

次項より、温胆湯類の代表例を順に取り上げます。

温胆湯類の種類

ムセキ
種類としては多く無いです。

温胆湯、加味温胆湯、竹筎温胆湯

温胆湯類処方解説

ムセキ
考えるだけ考え、決断をしないので色々と「あーでもない、こーでもない」と迷いの症状が出てきます。

温胆湯

構成生薬:半夏、茯苓、陳皮、竹筎、枳実、甘草、生姜、黄連、酸棗仁

半夏・・・脾胃の痰を去り、気を落とす

茯苓・・・体内の水を巡らせ、利水する

陳皮・・・脾胃の気を動かし、巡らす

竹筎・・・胃の爵熱を取る。また、胆経の熱の偏在(上部の熱)を下降させる

枳実・・・腸胃の気、血、痰、熱、食、水などの一切の積結堅滞を破る

甘草・・・脾胃を補い、諸薬を調和し、急迫を緩和する

生姜・・・脾胃を温め、気を発散させる

黄連・・・上焦心火の熱を瀉し、更に、中焦の脾胃の熱をも冷ます

酸棗仁・・・肝胆の気血を補す。胆の熱による不眠には生のまま用い、胆の虚寒による冷えは炒って用いる

*胆が冷えて詰まり、胃が詰まり、心に熱を持ったもの。決断できず、気が降りず巡っていない。

加味温胆湯

構成生薬:半夏、茯苓、陳皮、竹筎、酸棗仁、玄参、遠志、人参、地黄、大棗、枳実、生姜、甘草

半夏・・・脾胃の痰を去り、気を落とす

茯苓・・・体内の水を巡らせ、利水する

陳皮・・・脾胃の気を動かし、巡らす

竹筎・・・胃の爵熱を取る。また、胆経の熱の偏在(上部の熱)を下降させる

酸棗仁・・・肝胆の気血を補す。胆の熱による不眠には生のまま用い、胆の虚寒による冷えは炒って用いる

玄参・・・下焦の無根の相火逆上して、肺に巡るものに、これを下ろし、これを冷やす。

遠志・・・腎の水中の気を強め、これを上達させる。下気を固くし、心腎の気を交通させ、健忘、驚悸を治す

人参・・・脾胃の補気を行う

地黄・・・血を補い、血熱を冷ます

大棗・・・脾胃を補う事で肺氣を補い、陰陽を和す

枳実・・・腸胃の気、血、痰、熱、食、水などの一切の積結堅滞を破る

甘草・・・脾胃を補い、諸薬を調和し、急迫を緩和する

生姜・・・脾胃を温め、気を発散させる

*胃が詰まり、胆が冷えて気が下がらないものに使用します。肺には熱があり、また元気が無く腎に力なく気が浮ついているものにも使います。どちらかというと、上焦に熱が溜まるというよりは中焦下焦の詰まりが原因となっているものとなります。

竹筎温胆湯

構成生薬:竹筎、半夏、枳実、麦門冬、桔梗、陳皮、柴胡、黄連、人参、香附子、茯苓、生姜、甘草

竹筎・・・胃の爵熱を取る。また、胆経の熱の偏在(上部の熱)を下降させる

半夏・・・脾胃の痰を去り、気を落とす

枳実・・・腸胃の気、血、痰、熱、食、水などの一切の積結堅滞を破る

麦門冬・・・肺の陰を補う事で、心肺の熱燥を去る

桔梗・・・気を升らせて肺分に至らせ、結果、一切の気を下降させる。諸薬の気を上行させる。

陳皮・・・脾胃の気を動かし、巡らす

柴胡・・・肝熱を去り、毒を和す事で気の巡りを改善させる

黄連・・・上焦心火の熱を瀉し、更に、中焦の脾胃の熱をも冷ます

人参・・・脾胃の補気を行う

香附子・・・気分の爵を散行する

茯苓・・・体内の水を巡らせ、利水する

生姜・・・脾胃を温め、気を発散させる

甘草・・・脾胃を補い、諸薬を調和し、急迫を緩和する

*胸脇部に詰まり(柴胡証)があり、腸胃に痰飲が存在して詰まり、心熱肺熱があり、気分が鬱屈して胸苦しいものに使用します。麦門冬が入っており、肺を潤わせる効があります。夏ばてなどにも使用します。

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ムセキ
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